こだわりアカデミー
日本庭園とは、自然風景をモチーフにした理想郷。 だから海外の人々をも魅了するのです。
日本庭園は美しい小宇宙
大阪芸術大学環境デザイン学科教授
福原 成雄 氏
ふくはら まさお

1950年京都府生れ。造園家、庭園デザイナー。75年大阪芸術大学芸術学部環境計画学科卒業後、不二アートデザイン事務所、�蠱羣�庭園研究所を経て、現在、大阪芸術大学環境デザイン学科教授、大阪芸術大学大学院芸術研究科環境・建築教授。日本庭園の歴史研究のほか、世界各国で日本庭園の保存修復、設計、作庭、維持管理、技術指導を行なっている。2001年には、世界でも歴史が古く権威ある英国の園芸品評会「チェルシー・フラワーショー」において仲間と共同出品し、日本人で初となる金賞と最優秀賞を受賞。高い評価を受けた同庭園は、受賞を機にウェールズ国立植物園に移築され、永久保存された。著書に『日本庭園を世界で作る』(学芸出版社)など。
2010年8月号掲載
福原 はい。ですから、毎年作庭したいくつかの庭園を訪れて、庭園管理者に、維持管理方法について現場で説明し、指導を続けています。
また、日本庭園文化の理解と造園技術習得のために、海外の造園技術者に日本へ来てもらい、剪定や維持管理の仕方を勉強してもらっています。
トルコとの記念庭園では友好の絆を表現
──そういえば、今年はトルコで巨大な日本庭園を作っているそうですね。
福原 はい。「エルトゥールル号事件」(※)から120年記念に当り、2010年はトルコでの日本年となりました。その記念としてのプロ ジェクトで、両国友好のシンボルとなる日本庭園の設計を担当しました。2・5haの広い敷地で、日本とトルコの交流を庭園で表現していきます。
(※エルトゥールル号事件:1890年、オスマン帝国が明治天皇拝謁のために派遣した650人の使節団を乗せた軍艦「エルトゥールル号」が、横浜港からの帰路に台風に遭遇し、和歌山県串本町沖で沈没。地元住民からの献身的な救助活動で生存者69名が救出された。日本国内でも犠牲者に対する義捐金の募集が広く行なわれ、官民あげての手厚い事後対応がトルコの親日感情に大きく寄与、両国友好の原点の出来事となっている。)
エルトゥールル号事件にちなんで、和歌山県串本町の海岸も表現したいと考えています。
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| トルコでは、「エルトゥールル号事件」から120年の記念プロジェクトとして、巨大な日本庭園の建設が行なわれ、2010年7月上旬に完成した。写真は作業現場の様子 |
──庭園に両国の絆への思いが込められているわけですね。
福原 これからも機会あるごとに、日本庭園を通した文化交流と、庭園の維持管理を積極的に進めていけたらと思います。
庭園作りで大切なのは「物語」を作ること
──先生が庭園作りで一番大切にしていることは何ですか?
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| 『日本庭園を世界で作る』(学芸出版社) |
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