こだわりアカデミー

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本対談記事は、アットホーム(株)が全国の加盟不動産会社に向け発行している機関紙「at home time」に毎号掲載の同名コーナーの中から抜粋して公開しています。宇宙科学から遺伝子学、生物学、哲学、心理学、歴史学、文学、果ては環境問題 etc.まで、さまざまな学術分野の第一人者が語る最先端トピックや研究裏話あれこれ・・・。お忙しい毎日とは思いますが、たまにはお仕事・勉学を離れ、この「こだわりアカデミー」にお立ち寄り下さい。インタビュアーはアットホーム社長・松村文衞。1990年から毎月1回のペースでインタビューを続けています。
聞き手:アットホーム株式会社 代表取締役 松村文衞
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火の玉やUFOは環境の異常現象の一つ。 われわれの研究は環境科学の最先端です。

火の玉・UFO・ミステリーサークル

早稲田大学理工学部教授 国際火の玉学会副会長

大槻 義彦 氏

おおつき よしひこ

大槻 義彦

1936年宮城県生まれ。東京教育大学物理学科卒業。東京大学大学院数物系研究課修了。X線・粒子線、放射物性等を専攻する。現在早稲田大学理工学部物理学科教授。名古屋大学、高エネルギー研究所、ミュンヘン大学客員教授。理学博士。また、日本火の玉観測情報センター代表、国際火の玉学会副会長、丸善(株)編集顧問(パリティ/編集長)を務めるなど多方面で活躍中である。
火の玉、ミステリーサークルに続く次なるテーマは、ポルターガイスト(家の中で原因不明の音がしたり、物が動いたりする騒霊、騒乱状態のこと)の解明。著書に『火の玉の科学』(1989年発行、大日本図書)、『火の玉(ひとだま)の謎』、『先端技術と物理学』他多数。

1992年6月号掲載


ミステリーサークルは静電気のいたずら?

──麦畑に突然現れるミステリーサークルが最近話題となっていますが・・・。

大槻 最近の超常現象と称されるもののほとんどはいたずらでして、ミステリーサークルの場合も同様なんです。しかし調べてみると、欧米、そして日本でも非常に古い時代の書物に記されている。当時もやはり、魔女がつくるとか妖精がつくる等と言われていたんですね。今の人たちがUFOがつくると言っているのと同じです。また現代でも、マスコミが報道する以前から、1年に1個や2個ぐらいは必ず報告がありました。

──すべてがいたずらとは思えませんね。

大槻 ええ。私は3年間イギリスに行って調査しましたが、畦道もないびっしりと生えた麦畑で、人が入れるはずもない、足跡一つないところにポツンとサークルができるんです。持ち主への嫌がらせやいたずらだとはとても考えられないんです。

──これも解明できたんですか。

大槻 その場に遭遇した人たちの話などからすると、やはり電気現象であるようです。発光体、すなわち火の玉が空から落ちてきたのを見た人もいるし、サークルに巻き込まれた場合もあります。

イギリスの南西部で2年前にこんな現象が起きています。ある夫婦が夕方、犬を連れて麦畑の畦道を散歩していた。突然、妙な風が吹いてきて、髪の毛が全部逆立ってしまった。静電気なんですね。犬は狂ったように吠え、二人は倒れて、頭を抱えたままじっとしていた。風が止んだので立ち上がって見たら、その人たちを中心にして3つの円形状にきれいに麦の穂が倒れていたというんです。


近況報告

1998年11月、「国際生命倫理学会第4回世界大会」が日本でとり行なわれ、世界40か国、400名を超える出席者があり、大盛況で幕を閉じた。「特にアジア諸国および発展途上国からの参加が多く、生命倫理のグローバル化が始まったといえますね」と大会の総指揮を執られた坂本教授。また、同時開催された「国際生命倫理サミット会議」では、「東京コミュニケ」が発表され、環境問題などに関する生命倫理の国際政策化が提案された。近々、「日本生命倫理学会」のホームページを開設予定とのこと。

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